ソンクラーな日々

タイ南部ソンクラーでの日常風景

タイのバリアフリー

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 海の側に新しく完成した公園に来た。うっわ、真っ青な地面!!いつも思い切りのいいタイ人のセンス。
ここは、もともとゴルフの練習場だった。中には、フラットで走り易い大きなジョギングコースがある。車イスでも快適に運動できていい感じ!この日は、午前9時頃到着だったので人が居ない。既に炎天下で暑いけど、海からの風が常に吹いて心地良い。
 タイでは、朝夕と結構たくさんの人が運動の為に外に出る。ビーチや、スタジアム周辺ではジョギングやエアロビクス、公園には野外用のトレーニングマシーンなんかが、沢山設置されている。

 

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心のバリアフリー事情

 タイも少子高齢化社会。新しい公共施設はだいたいバリアフリー設計になってきている。殆どの新しいガソリンスタンドには、障害者用トイレが設置されていて、観光地やお寺にもトイレやスロープがちゃんとある。
ただ、土地柄 大雨、洪水などが定期的にあるため、道路や店舗、民家は階段や段差、急すぎるスロープなことが多い。介助者の負担を思うと、気軽に街中散歩や買い物へとは、思えないかもしれない。


でも、外に出てみると実際のところ、あんまり心配いらない。

 
なぜなら、誰かしら声を掛けてくれるから!

 タイ人は基本、人懐っこくて、優しい。私が車イスで外に出るとすぐに声が掛かる。
「手伝いましょうか?」「その車イスどこで買えるの?」「なんで歩けないの?」「いい病院紹介するよ。」「自分の息子も歩けない。」「大丈夫?」「何処行きたいの?」「鍼がいいよ」「写真撮ろう」などなど..
日本人の感覚からすると、初対面から驚くほどストレートなリアクションで面白い。そして、多くの人が目が合う時、すれ違う時に笑顔をくれる。少なくとも、ここソンクラー市民の方々は、とても親切で協力的で無邪気。

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 私は、歩けなくなった時「もうタイへは行けなくなった」と、思った。タイの街中が段差だらけなのを覚えていたし、街中で車イスの人を見たことがなかったから。
しかし、色々あって約二年ぶりに再びタイの地を踏んだ。体調管理や生活のことなど色んな不安を抱えながら、大げさに思うかもしれないけど、崖から飛び降りるくらいの覚悟でタイに来た。
 しかし、私の不安は住めば住むほど無くなり、外に出れば出るほど安心に変わっていった。
 
来てみて思う。タイ大丈夫だよ〜

日本の車イスユーザーの方々に、この安心感体験しに来てほしいくらいに思っている。






 



オールドタウンで朝ごはん ♪


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 私が住んでいるソンクラーには、旧市街がある。そこは、今も商店が軒を連ね、古くからの老舗と新しい店舗が並び、週末には観光客で賑わっている。 
 この旧市街には、タイ文化と混じり合うように、ムスリム通りと、中華通りが存在する。ソンクラーは、古くからムスリム民族と、中華系民族、タイ民族とが共存してきた土地だ。3つの民族文化が共存している街には、通りごとにそれぞれの寺院があり、それぞれの風習や行事を守りながら そこに存在する。小さな地域にぎゅっと文化を詰め込んで年月を重ねてきた この街の風景は、いつも不思議な魅力がある。



地元民が憩う店

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  今日の朝ごはんは、クァイティアオ。
...通常、日本人は「クイッティアオ」って読み書きするようだが、どうも私には「クァイティアオ」と聞こえる(注:南部在住)ので、ここではクァイティアオと書く。

 関西出身で、その中でもわりと薄味好みの家庭で育った私は、タイ料理が濃い!いつも4ヶ月〜半年タイで過ごして日本に帰国するが、その頃には胃の調子を崩している。タイ料理は好きなのに、どうも私の身体的には濃くて、負担になるようだ。
 いつも、そんな私の胃を癒してくれるのが、このお店のクァイティアオ。
うまみ調味料や魚、肉の臭みも無い、シンプルで丁寧に作られたスープがとても美味しい!麺類以外にも"カオカームー"(豚足の煮込みと白ごはん)が食べれる。
基本のスープが美味しいと、どのメニューもハズレなし。クァイティアオ トムヤム(米麺のトムヤムスープ)や、クエイチャップ ムウ(丸まった米麺の豚肉スープ・↑上の写真)もお勧めしたい。
 このお店自体は、おそらく創業何十年かの老舗。おばあちゃん二人とその娘さんで切り盛りされている。
客層はほぼ地元の常連客だけ、という感じで、観光客は店の前を素通りしていく。
お店の名前は”ジェノイ”。
 別の通りに、のれん分けした妹さんの店 ”ジェニ” がある。クァイティアオ プラーの名店として、ソンクラー旧市街のガイドブックに載っており、観光客も多く来店するジェニ。お洒落な内装のお店だけど、味付けの濃さや、スープの旨さからいって、私は断然ジェノイ派だ。


旧市街の老舗喫茶

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 お腹も適度に満たされて、次に向かうのは老舗の喫茶店の ”城合” 。
メニューは、肉まん、あんまん、焼売、などの点心と、トースト、紅茶、コーヒーなど。紅茶とコーヒーは練乳入りで タイの昔ながらのスタイルだ。めっちゃ甘いので、私は必ず「ワーン ノーイ」(甘さ控えめ)で注文。
 レトロなエプロンでお店お切り盛りするシャキッとしたおばあちゃん。お店の壁や奥の棚に観える、古いポスターや写真、中国茶器やポット。客同士がテーブルを越えて気軽に交流し合える、この穏やかな雰囲気に年月の厚みを感じる。生きたアンティークの様なお店。
 この雰囲気を愛している私の相方。最近のカフェブームで旧市街にも沢山おしゃれなカフェが出来たが、それらのカフェに一切行ってくれない。値段設定と雰囲気、システムが好きになれないとかナントか言って、私たちは今日もその おしゃれなカフェを通り過ぎた。泣
(旧市街の新しいカフェもお勧めです。古い建物をリノベーションした空間造りが素敵なお店ばかりです。)
 

タイ南部・ソンクラーの日曜日


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 縁あって、タイ南部・ソンクラーで暮らしている。コロナの流行で帰国出来ずに一年が過ぎた。タイという国に縁が出来て10年経つが、初めて、タイで丸一年暮らした。
 ソンクラーはとても住み良い街だと思う。この県は、日本の外務省が危険地域に指定していることもあり、他の県に比べ情報も少なく、日本人に出会うことは殆どない。
それでも、美しい海と、大きな湖、山や川と広い空、車で約30分行けばタイ南部最大の都市ハジャイがある。


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マングローブの公園

 日曜朝8時、家から車で5分圏内にある公園に行く。今日は寝坊した。タイの8時は、もう暑い..、既に人気もなし。早朝5時にはちらほら人がきて、日曜日の6、7時台は、けっこう混んでいる。
 この公園は、マングローブの森サイドと、湖のジョギングコースサイドの二つに分かれており、今日は暑いからこっち。マングローブの森は涼しい。ガードレールの無い道。フラットで車イスでもスイスイ行ける。(あ、わたし車イスユーザーです。)落ちないように、蚊に刺されないように、たまに蜘蛛の巣に引っ掛かりながら進む。

 

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 ぱっと景色が開け、川と湖の合流地点。風の水面と、水を切って走るボートの水面。ぶつかって連続模様がマングローブの足下に消えていく。
そよ風が気持ちいいなぁ。ここで一日中ぼーっとしたり、本を読んでいたい、そんな場所。
 さて、小一時間うろうろしたら、お腹がすいた。いい感じ♪ 朝ごはん食べに行こう!